ノルディック競技とは、ノルウェーを中心に北欧諸国で発達したスキー競技の総称です。
種目には、スキーをつけて長距離を走るクロスカントリー、ジャンプ台から空中へ飛び出すスキージャンプ競技、 そしてクロスカントリーとジャンプを組み合わせた複合競技があります。
クロスカントリーは 「雪上のマラソン」と呼ばれる競技で、起伏のあるコースでタイムを競います。 種目には、5km、10km、15km、30km、50km、リレー(4×5km、4×10km)などがあり、 走る方法によってフリーとクラシカルに分かれています。
クロスカントリーでは、スタート合図または選手がスタートゲートを押し出した瞬間から、 ゴール地点に置かれた光電管を通過するまでのタイムを10分の1秒単位で計測します。
個人種目では、普通30秒間隔の時間差でスタートしますので、先頭でゴールした選手が必ずしも1位とは限りません。
そこで、コースの途中、最大11か所に光電管を設置して、各々の選手の中間タイムを計り、
スコアボードに随時順位を表示することで見ている人にレースの進行状況を分かりやすく伝えます。
スキージャンプは、2回のジャンプの空中フォーム(飛型)と飛んだ距離(飛距離)の合計点数によって競われる競技で、 ノーマルヒル(K点=90m)、ラージヒル(K点=120m)の個人戦、 ラージヒル団体戦などがあります。
飛型点は5人の飛型審判員が1人20点満点で採点し,最高点と最低点を切り捨て、残る3人の合計点をその得点とします。
飛距離点はK点(極限点)まで飛んだ場合を60点とし、ノーマルヒル(K点=90m)の場合なら1mごとに2点、
ラージヒル(K点=120m)なら1.8点ずつ、遠ければプラス、近ければマイナスしていきます。
飛距離については、これまでは測尺員が目で見て判定してきましたが、 着地の瞬間を高速度ビデオカメラがとらえ、 モニター画面上で再現し、正確に看地点を特定する新しいシステムが開発されました。
複合競技には、個人戦と団体戦があり、いずれも連続する2日間で
1日目にジャンプ、2日目にクロスカントリーを行います。
ジャンプの得点を距離のタイム差に換算する時は、
個人戦が10点=1分、団体戦は9点=1分として計算し、10分の1秒以下は切り捨てられます。
個人戦、団体戦とも、ジャンプでトップの選手やチームから、このタイム差で順次スタートします。
この方法は「グンダーセン方式」と呼ばれ、ゴール順がそのまま総合順位となります。