私たちのからだを直接動かすのは筋肉ですが、その筋肉が思いどおりに動くように命令を与えるのは脳です。
じょうずに動作を行うためには、周りの状況を適切に把握し、どうしたらよいかを瞬間的に判断し、 どのような動作をすべきかを決定して、最適な運動指令を出さなければなりません。
これらはすべて脳で行われているのです。
脳から出された運動指令 (どの筋肉をいつ、どのくらいの強さで活動させるかが書かれたコンピュータのプログラムのようなもの)は、 いくつもの神経細胞を通って筋肉に伝えられます。
スポーツがじょうずにできる人は、脳が最適な運動指令を出している人です。
運動神経がいい、器用だ、上達が早い、じょうずだなどの言葉は、みな運動に関する脳の働きの良さを表しています。
練習を積んで、あれこれ考えなくてもできるようになった状態を「からだがおぼえている」といいますが、それは実は「脳がおぼえている」ということなのです。
よーくねらって。
息をしずめて。
引きがねを引く力はこれでいいのかな?
ねらう方向は、これでいいのかな?
力の入れ加減は、これでいいのかしら?
次のポールはどこかな?
横ズレしないように、
しっかりエッジングしなくちゃ。
これくらい、からだを傾けておけば
いいかな?
あそこで、右のストックを
こう突いて・・・
右手右足の位置は、これでいいかしら?
後ろ向きなので見えないけど、彼は今こう動いているはずだわ。
さあ、つぎはいよいよあの技ね。
あの技を成功させるためには
、
彼女の動きをよく見て、タイミングをぴったり合わせなくちゃ。
風が強いぞ、
左右のスキーの高さを、しっかりそろえなくっちゃ。
転ばないように気を付けよう。
遠心力に負けないようにからだを内側に傾けよう。
相手の選手はどう動くかな?
パスはどの方向にだそうかな?
フェイントをかけてやれ。